1. はじめに
Amazon BedrockとチャットができるLINEボットを作成してみます。 今回はAWS Serverless Application Repositoryにて公開されている「bedrock-line-chat」を利用して、環境構築します。
2. 目次
- 1. はじめに
- 2. 目次
- 3. 構成図
- 4. LINE Messaging APIの設定
- 5. 各種AWSリソースのセットアップ
- 6. Webhook URLの設定
- 7. LINEのチャット画面で確認
- 8. さいごに
3. 構成図
LambdaはBedrockを呼び出しており、DynamoDBはチャット履歴を保存するように構成されています。
AWS Serverless Application Repositoryにて公開されている「bedrock-line-chat」がLambda及びDynamoDBをまとめて構築します。
4. LINE Messaging APIの設定
【手順】
- LINE Messaging APIのサイトにて、[コンソールにログイン]をクリックする。
- [LINEアカウント]もしくは[ビジネスアカウント]でログインする。
- [新規プロバイダー作成する]をクリックし、任意のプロバイダー名を入力後、[作成]をクリックする。
- チャネル作成の際、チャネルの種類として[Messaging API]を選択する。
- チャネル名やチャネル説明等を入力し、[作成]をクリックする。
- [チャネル基本設定]タブ内の[チャネルシークレット]をメモする。(※AWS環境構築時に使用)
- [Messaging API設定]タブ内の[チャネルアクセストークン(長期)]の[発行]をクリック後、表示されるチャネルアクセストークンをメモする。(※AWS環境構築時に使用)
5. 各種AWSリソースのセットアップ
5.1. Amazon Bedrock
5.1.1. Amazon Bedrockとは
Amazon BedrockとはAWSの生成AIサービスであり、テキスト生成、テキスト要約、画像生成など様々な場面で活用できるサービスです。
2023年10月3日に東京リージョンでも一般提供が始まり、注目を集めています。
5.1.2. モデルへのアクセス許可申請
Bedrockの管理画面にて、モデルへのアクセス許可を申請する。
5.2. Serverless Application Repository
5.2.1. Serverless Application Repositoryとは
AWS Serverless Application Repositoryとは、チーム、組織、開発者個人が、再利用可能なサーバーレスアプリケーションを保存し、共有できるサーバーレスアプリケーション用のマネージド型リポジトリです。
5.2.2. デプロイ
【手順】
- Serverless Application Repositoryに登録してある[bedrock-line-chat]のページを表示する。
- ページ下部のアプリケーションの設定に入力し、[デプロイ]をクリックする。
項目 | 設定値 |
---|---|
FoundationModel | 使用する基盤モデルの名称。anthropic.claude-v2、anthropic.claude-v1、anthropic.claude-instant-v1のいずれかを入力する |
LineChannelAccessToken | 「3. LINE Messaging APIの設定」でメモしたLINE Messaging APIのチャネルアクセストークン(長期) |
LineChannelSecret | 「3. LINE Messaging APIの設定」でメモしたLINE Messaging APIのチャネルシークレット |
NumOfHistory | 会話の履歴の数(任意) |
このアプリがカスタム IAM ロールを作成することを承認します。 | チェックする |
6. Webhook URLの設定
【手順】
- デプロイタブのSAMテンプレートセクションにある、[CloudFormation スタック]のリンクをクリックする。
- CloudFormation画面の出力タブに表示されるFunctionUrlの値をメモする。
- LINE Messaging APIの管理画面に戻り、Messaging API設定タブのWebhook設定セクションのWebhook URLにメモしたFunctionUrlの値を設定する。
- [検証]ボタンをクリックし、成功することを確認する。
- [Webhookの利用]チェックボックスにチェックをつける。
- LINE公式アカウント機能セクションの応答メッセージ項目の[編集]ボタンをクリックする。
- 応答機能セクションの[あいさつメッセージ]と[応答メッセージ]のチェックボックスをオフにする。
7. LINEのチャット画面で確認
LINE Messaging APIの管理画面のMessaging API設定タブにあるQRコードを読み込み、友だちに追加します。
友達追加後、LINEのチャット画面で確認してみます。
8. さいごに
今回はAmazon Bedrockのテキスト生成機能を紹介したが、他にもテキスト要約、画像生成など様々な機能があるため、いろんな場面で活用できるサービスだと思います。 また、一部リージョンのみではありますが、開発者が数回クリックするだけでフルマネージドエージェントを作成できる新しい機能「Agent for Amazon Bedrock」のプレビューも開始されています。東京リージョンで利用できる日が待ち遠しいですね。